バイオリンの音を出すのは難しいとよく言われます。
ピアノなどの他の楽器とちがって、例えば鍵盤を押せば、決まった美しい音が出るというわけではないからです。
左手指で音程を決め、宙に浮いた不安定な右手で弓を操作しなくてはいけません。
でも、弾き方を知っていて誰にでも伝えられる先生に教われば、初めからちゃんと音が出ます。
ですが、そのことがきちんと理解できないのが大半です。
ある楽器の先生が子供にバイオリンを習わせましたが、音が汚い、上手く出ない、楽器の当たりが悪かったのではないかと言っていました。
その楽器は量産品ではあるものの、きちんとしたメーカーの楽器で決して不良品などではありませんでした。
このように同じ音楽の専門家でも、わからないことはたくさんあるわけです。
「餅は餅屋」という言葉もありますよね。
バイオリンの音は意図して出します。
勝手に良い音が出てくるわけではありません。
(特に初歩の場合は良い音云々の前に同時進行でいろいろなことを学習していきます)
演奏者が良い音を知っていなくては良い音がでません。
もちろん素晴らしい音色を持つ楽器であれば自分が知らなかった音を教えてくれる場合もありますが、そんな楽器はものすごく高価ですし、それ以前に演奏する者の相当な力量が必要です。
「こんな音が出したい!」
楽しい音、弾む音、沈む音、華やかな音、とろけるような音、暗い音、深い音・・・。
様々な音色を出せるのが大変だけど楽しいのです。
ですから、まず音楽を聴いてほしいと思います。
音を聴いて
「美しい音だな・・・。」
と感じ、
「こんな音が出してみたいな・・・。」
と、はっきりと意識しなくてもよいので感覚でうけとってほしいのです。
頭で考えるのは後でよいと思います。
ちょっとお堅い話になってしまいましたね(;´∀`)
バイオリンの音に関しては言いたいことがたくさんありますが、今日はこの辺で。
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