タイトルから聞きなれない言葉ですが。
この言葉、ご存じですか?
「凡事徹底(ぼんじてってい)」
最近、工事現場や工場などでこの言葉が掲げられているのを見ました。
意味は、
「何でもないような当たり前のことを徹底的にやること」。
これ、バイオリンの練習にもすごく当てはまります。
最近、バイオリンのお稽古をしている人たちに向けて動画を撮ってみました。
これは主に初心者の方・・・だけでなく、
かなりレベルの高い曲を弾く中級、上級者にこそ、やっていただきたい練習、いえ、修行といっても良いでしょう。
そこの上級のあなた!
「こんな簡単な動き、私はできてるわよ?!」
そう思いませんでしたか?
そう思っているうちはまだまだです。さらに精進しましょう!w
実は私もちゃんとできている、とは思っていないです。
まだまだ改良の余地があります。
こういったことを愚直に行うのが「凡事徹底」なのです。
全身全霊でバイオリンと自分自身と向き合い、体や手や指先の感覚を感じながら。
どうしたらよりよくなるか、自問自答。
孤独な作業です。
と、同時に充実した豊かな時間です。
とはいえ、
「こんな単純な動きが一体何に役立つの?」
と思われたかも知れないですね。
なんの役に立つかわからなくてもやってみることがとても大事なのですが、(やっていくうちにわかる)
それではやる気にならない人へ少しヒント。
バイオリン演奏のためには繊細な感覚が必要なのはあなたもよく知っていますね。
指板を押さえる指の位置が1ミリでもずれたら正しい音程は出せません。
隣り合う4本の弦の間は狭いところでわずか5ミリ程度。
それをそれぞれ長さの違う4本の指で押さえていくのですから、極めてコントロールが難しい。
その正しい感覚を育て、いつでもデフォルトで操作できるようにするのが主な狙い。
って、回りくどくなりましたが、実はこの動きをマスターしておいた方が後々ラクに上手く弾けるんです^^
他にも「凡事徹底」するテクニックはたくさんあります。
始めはとても退屈に感じるかも知れませんが、この練習が有効だとわかる頃には、バイオリンの沼にハマっていることでしょうw
と〜っても深くて楽しいですよ〜。
でも安心してくださいね。バイオリンのレッスンは退屈なことばかりではありませんから。
何しろ、学習していくのは歴代の天才たちが作曲した美しい音楽。
何百年も前、彼らの頭の中で鳴っていた音楽を現代の私たちが再現、演奏していくのです。
そう思うとワクワクしませんか?
千里の道も一歩から。
それは「A(アー)」(ドレミ〜では「ラ」)、たったひとつの音からはじまります。
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中澤奈保 (月曜日, 07 10月 2024 23:52)
有益な動画、ありがとうございます。
「この悪い例、少し前の私じゃ~ん!今は少しはマシになってると思うけどな、、」と、やってみてビックリ!
指を持ち上げる時、指先が真上にスッと上がっていない。
指を下げる時も同様、まっすぐスッと戻せていない。
指先の動きが、いちいちぶるぶるブレて、無駄な動きが出ていました。(正確な音が出せない理由はココだったのかぁ〜!)
繰り返し練習していくと、指の角度?と申しましょうか、掌に必要のない力が入っている?と申しましょうか、いろいろなことに気が付くことができました。研究の余地、おおありです。
音を出さない練習なので、夜遅くてもできるのがありがたいです。
愚直者勝ち?精進します。