こんにちは!
シェリーです^^
バイオリンを弾く人たちは繊細な人が多い、と言われます。
4本しかない細〜い弦をこれまた馬の尻尾の毛を張った直径1センチに満たない木の棒(もはや枝!)である弓を操って
様々な音色を出して演奏するのです。
その弓を持つ右腕も宙に浮く形で、心許なく、まして左手ときたら指の置き場が1ミリでもずれたら全く音が変わってしまいます。
いやがおうにも繊細な感受性を持たざるを得ない楽器です。
そんな楽器を学習しているバイオリン弾きは当然お悩みも多いわけで。
私もある時期悩みまくりました💦
子供の頃(11歳のレイトスターターではありましたが)からたくさん練習し、音楽の学校もでたのに、肝心の本番で弾けた気がしない。
上手く弾ける時もあるのだけど、ちょっと調子が悪いとコントロールできなくなる・・・。
どうして良いか分からず、本を読み漁ったり、この人!と思うバイオリニストのコンサートで出待ちして質問したり・・・。
(今考えると迷惑な人でしたね😅)
そうやってずっと自分の中で問題意識を持って探究した結果、20年近く経ていつの間にか答えが出ました。
「な〜んだ!そういうことだったんだ!」
そのきっかけの一つは、ある先生のアドバイスでした。
その先生の意外な一言が気になり、それを自分で実践したからです。
そのアドバイスは普通の人だったら聞き逃してしまうようなことです。
「誰か!助けて!」って藁をも掴もうとしている私だからそれにすがりつけました。
実際、本当に価値のあるものでした。
多分、先生は私が悩んでいることの本質に気がついてそれを言ってくれたんだと思います。
世の中には、先生と言われる方がたくさんいらっしゃいますが、本当に生徒の身になって必要なことを教えてくれる人はどれほどいるでしょう?
私が教える立場になってわかるのですが、実は本当にその生徒さんにとって必要なことを教えてくれる先生かどうかは
学習中の人には分からないのです。
例えば、冒険の旅をしている時。
道中は本当にこの道で良いのか、不安になりますよね。
目的地に着いて振り返った時、初めてその道がどうであったかがわかります。
自分が歩いてきた道が実は曲がりくねった険しい山々の道で、実はもっと緩やかで快適なまっすぐな道があったのだ😨・・・とか。
現代であれば、携帯で先に目的地に着いている人に電話して良い道を教えてもらうことができますよねw
先達に聞くのが手っ取り早い。
でも、その先達が元々体力のある人で険しい道をものともせず楽々と乗り越えてきた人だとしたら・・・。
電話で道を聞いてきた人に、「うん、その道で大丈夫。平気、平気!頑張って!😃」っていうかもです。
かなり乱暴なたとえ話ですが・・・😅
以前、読んだピアノ関係の雑誌でこんな話が。
小さなお子さんにピアノを習わせているお父様がいました。
その子はお家で一生懸命練習をしているのですが、なかなか上達できません。
お父様は、練習に付き合うことにしました。
すると、子供が楽譜に書いてある指番号を守らずに弾いていることに気がつきました。
そこで指番号を守ることを注意し練習させたら・・・ちゃんと弾けるようになりました。
お父さんは、「どうして先生はこんなことを指導しないのか?」と驚いたそうです。
理由は色々考えられますが、もしかしたらその先生にとって当たり前すぎて指番号を注意することがその子にとって必要だと気がつかなかった?
いわゆるスコトーマ、盲点ですね。
でももっと早く指導されていれば時間も努力も無駄にしないでよかったのに、とも感じます。
私が今までついたバイオリンの先生は幸運なことにとても良い先生たちでした。
音楽大学を出ていない先生、人柄が素敵な先生、演奏が素晴らしい先生・・・。
それでも、やはり「あの時、あれはこう教えてくれたらよかったのにな・・・。」と思うことも正直あります。
例えば、元弓で右手首を曲げて弾く癖。参照記事⇨それやっちゃダメ!【手首を曲げて弾くこと】
あの時はスルーされたけど、注意して欲しかったな〜とか。
ですから、今私が教えている生徒さんには、自分の経験を踏まえ、途中でつまづくことのないようにシステム化して指導しています。
何かができないことには理由があります。
その問題をはじめから発生させないステップを歩ませます。
多くはここでつまづきやすいです。
こちらの記事もどうぞ⇨バッハのドッペルコンチェルトでつまづくわけ
わざわざ選んで険しい道を行くのも冒険。
でも、道中の数々の困難をも楽しめるくらいの人であれば良いですが、芸術の道は奥が深くて、高みに向かうには程遠い。
はるか高い頂きを眩しく見上げてそこへ到達までの困難を自力で克服するか?
先人が培ってくれた知恵をありがたく受け取って精進してさらに高みを目指すのか?
どちらを選ぶかはその人次第。
どちらにしても、バイオリンを弾くのは豊かで幸せなことなのです☺️
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