こんにちは!
シェリーです^^
「モチベーション」(動機)
これを口にするとき、私の今までの経験上、「うーん、よろしくないな?」と思っています。
モチベーションとは、
「目的や目標を達成するために、行動を起こす原動力となる意欲のこと」
バイオリン学習の場合、曲を弾けるようになるために練習する意欲のことです。
例えば、今まであったケースでは、
「発表会や人前で弾く機会がないとモチベーションが上がりません。(だから発表会をしてください)」
とか、
「モチベーションが上がらないので好きな曲(有名アイドルグループのポップス曲)を弾かせてください。」
とかです。
特にこれらは親御さんが希望される場合が多いです。
練習しない子供さんに、なんとか練習をしてもらって上達して欲しい、というお気持ちですね。
でもこれは実はうまくいかないことがほとんどです。
それは、この方法が対症療法に過ぎないからです。
(ていうか、実際これらの要求を受け入れて失敗したと言う経験済みw)
レッスンを受けるのはバイオリンを弾けるようになるためです。
それは一朝一夕でできることではなく、毎日の積み上げが大事です。
そしてその積み上げ、毎日の努力をする、という行為は人生で大事なことを達成する力を養うことでもあります。
(達成し手にいれる結果だけでなく、そのプロセスが素晴らしい、と言うことに気がついている人は少ないかも)
ですから、目の前に与えられた課題を好きだろうが嫌いだろうが粛々とこなしていくのが大切。
ここを勘違いしている方が多いです。
赤ちゃんが歩けるようになるのは、練習していないわけではありません。
まずハイハイをし、何かにつかまって立ち上がり、伝い歩きをし、手を離して歩く練習をし始めます。
(本当にね、自分の子供見てましたけど、練習しているんです、自分で工夫してバランス取ってたりして!😲)
そこに、歩けるようになったら褒められる、ご飯がもらえる、などの余計な考え、モチベーションはないですよね。
最近では一見凄いことがいとも簡単になされているように見えます。
それはスマホなどSNSや他のメディアで結果だけを見られることが多くなったからでしょうか?
有名なスポーツ選手が素晴らしいプレイをしたり、ごくフツーの学生さんたちがすごく上手に楽器演奏などをしていたり。
またお金さえあれば、すぐ素晴らしい体験や商品がポチッとするだけで手に入ったりします。
私たちがそれを目にするまで、手にするまでにその人たちや裏側でどれだけの時間や努力、労力を費やしてきたのかは目に見えません。
ですから、バイオリンで好きな曲を楽しく弾く、人前に出て演奏する、ということも簡単にできる、と思ってしまうのかも。
「そんなことないよ、ちゃんとわかってるよ。」
と言う方も、実際やっている人とやっていない人では理解の度合いが違います。
ちょっとやってみて思った通りにできない人は嫌になってしまい、やる気を失い「モチベーションが・・・」と言う言葉が出てきます。
この言葉は、厳しく言ってしまうとやる気がでないことの言い訳です。
やる気、なんてなくたって良いのです。やれば。
頭を空っぽにして(大丈夫、必要な能力は働き出しますから)
やって、習慣にしてある時、自分でも思ってもみなかったことができている・・・。
そこで初めて「楽しい・・・✨」ってなります。
今までレッスンしてきた人の中で、すごく成長した人達の口からはモチベーションという言葉を聞いたことがないです。
結局、「モチベーション」と言う言葉が出てくる場合、自分の他に何か原因を探している状態です。
それは探しても見つからないのです。
私は必ずしも全ての人がバイオリンを弾けるべきだ、とは考えていません。当たり前ですが。
やりたくなければやらなくて良いのです。
もし、「私、他に真剣にやりたいことがあってバイオリンにかける時間が惜しいわ!」
と言う方がいたら「うん!頑張って!👍」と送り出します。
ただ、何かのご縁でバイオリンを始めたならそこから学べることや成長できることはありますし
それを他のことに生かすこともできます。
数十年前、お母様に首根っこ掴まれてレッスンに来ていた小さな男の子が、
今では職場で楽しくバイオリンを演奏して喜ばれている、そんなことも起こります。
毎日の地味なコツコツ努力が、やがて楽しさになったり、成長の軌跡になったり。
何も特別なことでなく「生きてる喜び」ってこういうことかもね。
先日、「田中一村展」見てきました。
ここまで純粋とは・・・!
言葉で表現できないのですが・・・素晴らしかったです。
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